入院の際に個室しか空きがない場合は拒否できるのかを調査!
2017.8.23
入院する時、多くの方はベット代がかからない大部屋を希望すると思いますが、緊急入院で大部屋に空きがない場合もあります。
個室になると差額ベット代がかかり、入院費も高くなります。その場合は拒否できるのでしょうか?
実際に経験した人の意見も交えて調べてみました。
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この記事の概要
緊急入院で個室しかない場合は拒否できるの?
同意書へのサインを拒否したり、支払いを拒否することは現実的に難しいようです。緊急入院で大部屋の空きがないことはよくあることです。
その場合は病院側から個室をすすめられるわけですが、同意書のサインを拒否することで、他の病院をあたってくださいと言われる可能性もでてきます。
また、同意書へのサインを断ったために、医師や看護師との関係もギクシャクし、その後の治療への不安や不信感も生まれてしまう可能性もあります。もし短期間の入院だとしても、これでは肉体的にも精神的にもきついのではないでしょうか。
患者は治療される側です。個室への同意書を拒否することはあまりできない状況にあります。しかし、経済的理由からどうしても同意できない場合もあります。
その場合は、病院側に「経済的に支払える余裕がない」ということをしっかりと伝え、大部屋が空いたらすぐに移動できるよう病院側に掛け合ってみるといいでしょう。相談によっては、値段の交渉ができるかもしれません。
入院の際病院側の都合で個室しか空いていない場合は差額を拒否できる?
入院の際、どうしても個室しか空いていない場合もあります。大部屋が病院側の都合で空いていない状況の場合は、患者側が個室を支払う義務はないとされています。差額ベット代について、厚生労働省がこう説明しています。
・患者に病院側が差額ベット代を請求できるのは、患者側の希望がある場合に限られる
・治療上必要なため、病院側が患者に対して個室等への入居をすすめた場合は、差額ベット料金を徴収できない
・同意書による確認をしていなければ、差額ベット代を請求することはできないとしっかり明記してます。
では、差額ベット代を支払う場合はどんなケースがあるのでしょうか。
・入院中も仕事をしたいなどの理由で、個室に入院したいと患者側からの申し出があった場合
・イビキが酷いため、同室の患者さんに迷惑をかけるという理由で個室への移動を患者側から申し出があった場合
差額ベット代を支払う場合は、あくまでも患者側の要望のみであり、病院側の都合によって金額を請求することはできないのです。
個室入院で差額ベット代の支払いを拒否できるのはどんな場合?
個室入院をした場合は、差額ベット代を支払わなければなりませんが、拒否できるケースもあります。個室を利用する場合は、必ず同意書へサインをしますが、患者が同意書へサインをしていなかったり、サインをしたとしても説明内容が不十分な場合など、同意書による確認が行われていない場合は支払いを拒否できますし、病院側も差額ベット代を請求できません。
治療上必要なため、個室へ入院しなければならない場合も差額ベット代を請求できません。救急患者や、手術後で病状が危篤なため安静が必要な患者、あるいは常に監視が必要な患者ですぐに適時適切な看護が必要な場合などが挙げられます。
他にも、感染症にかかる恐れがある患者、集中治療が必要な患者、身体的・精神的苦痛の緩和が必要な終末期の患者、後天性免疫不全症候群の病原体に感染している患者なども治療上個室になる場合があります。
また、病棟管理上必要なため、患者側の希望ではなく個室に入院させる場合も差額ベット代を請求できません。
入院の時に個室も大部屋も空きがないと特別室になる場合も!?
入院時に大部屋や個室にも空きがなく、特別室に入れられたケースもあります。これはどう考えても病院側の都合に思えますが、実際体験した患者さんは、病院側から差額ベット代を請求されたそうです。病棟に問い合わせてもらうと、大部屋だけでなく普通個室も空きがなく、特別室しか空いてないと言われたそうです。
特別室も2タイプあり、Aは30,000円、Bは10,000円。もしあなたがこう提示されたらどうしますか?この患者さんは、空いていないものはどうしようもないと諦め、特別室への同意書へサインをしたそうです。サインをしたもののやはり高額なベット代は気になるものです。
その患者さんも気になったので、病院側にやんわりとそれとなく、「こういう場合でも、特別室のお金はこちら側の負担になるのですか?」と確認したところ「本当に申し訳ないですが、治療上必要な患者さんの場合は個室利用の際の差額ベット代はいただきませんが、病室が空いていない場合は患者さんに納得してもらいお支払いいただくことになっています。どうしても拒否されるなら、他の病院を紹介させてもらうしかないのですが・・・」との返事が。
これはあくまでもこの病院でのケースですが、もやもやしてしまう気持ちもわかりますよね。
差額ベット入院の同意書を迫られ困った時はどこに相談するの?
患者の意に反して、差額ベット代がかかる個室への同意書を迫られ困った場合、どこに相談すればいいのでしょうか。
相談は、全国7ロックに設置してある厚生労働省本庁か地方にある厚生局、または都道府県の医療課。電話で連絡し相談するといいでしょう。厚生労働省や厚生局、都道府県医療課で支払う必要があるかないかを聞いてもらえますし、支払う義務がない場合は、そのことを病院担当者に電話確認したと告げるといいのです。その際は、相談した官公庁担当者の名前を控えておくと効果的です。
ここまでしてもなお請求してくる病院はほとんどありません。さらに奥の手もあります。スマホをもっている方も多いと思いますが、録音アプリを起動させておき、医師が入院を必要だと判断したこと、そして患者やその家族が差額ベット代がかかる個室へ希望していないことを告げているやり取り、そう訴えても同意書にサインを求める説明をした内容などを録音しておくのです。
証拠を残しておくことで、たとえ同意書へサインをした後でも、支払い拒否や料金の返還を求める時に役立ちます。そんなことをしたら、クレーマーだと思われると嫌がる人もいるでしょう。しかし、もし支払い義務がないのに差額ベット代を求めるのは違反です。怯むことなく訴える必要があるのです。
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