魚の干物は味も栄養も生より優秀?魚を干物で食べる利点とは!
2017.9.24
魚を始めとする干物は冷蔵庫が無かった時代に食材を長期保存するための生活の知恵でした。
しかし、それだけではなく食品としての栄養価やうま味が生の状態よりもアップするものがあることが知られています。
魚の干物の優れた点や、保存に関しての注意点など干物の優れたところを見直してみましょう。
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この記事の概要
魚は干物にすると栄養価がアップするってホント?
魚の干物といえばイメージされる王様的存在は「アジの干物」ではないでしょうか。生の状態よりも扱いやすく、焼くだけならば調理も簡単。和朝食の家庭では定番のおかずではないでしょうか。
そして嬉しいのは、干すことで生で食べるよりも栄養価がアップすること。生のアジ100グラムに含まれるタンパク質は20ミリグラム、脂肪は27ミリグラム。
干物のアジでは、タンパク質で43ミリグラム、脂肪が59ミリグラムとなり、2倍以上という驚きの数字です。魚脂には頭が良くなると言われているDHAやEHPといった不飽和脂肪酸が豊富なことでも有名ですよね。
視力や皮膚に好影響を与えるビタミAも含まれます。冷凍では30日ほどの保存も可能です。食べるときは「遠火の強火」が基本とのこと。
いつも朝はパン食という人も、昔ながらの干物で栄養と気分を変えて一日をスタートさせてみませんか?
魚の干物は栄養の宝庫。塩分が気になるなら塩抜きを
昔ながらの保存方法のポイントは塩分と乾燥です。たっぷりの塩で雑菌の繁殖を防いだり、乾燥させて水分を抜くことで腐敗しないようにしています。それと同時に、その加工を施すことで美味しくなることや栄養価のアップも魅力。
ただ、干物にする過程で塩を使うので高血圧などへの影響を不安に思うかもしれません。現在流通している干物は、昔にくらべ塩分が控えめのものが多くなっています。中には「減塩」などと表記している商品も。
それでも気になる場合は、海水よりも塩分濃度が低めの塩水に4時間ほど浸けて塩抜きをする方法あります。
◆魚の干物に含まれる主な栄養成分
- DHA(ドコサヘキサエン酸)
- EPA(エイコサペンタエン酸)
- カルシウム
- タウリン
- コラーゲン
美容や健康に嬉しい成分がたっぷり含まれているのがわかりますね。
魚の中でもアジは低カロリー。干物で栄養はバッチリ!
干物にしたアジは多くのビタミンやミネラルはもちろん、タンパク質や脂質も生で食べるより2倍以上になると言われています。干すことで余分な水分が抜け、塩を振ることで残った水分はうま味と一緒に封じ込められて生のままで焼くよりもおいしくなります。
同じ1匹のアジを食べるのでも、栄養が倍になると言われたらお得感ありますよね。そして、女性が気になるのはなんといってもカロリー。魚を美味しいと感じる理由の一つは脂。脂が乗っているということは、やっぱりカロリーが高いのでは?と思いますよね。
では、一般的に食べられている他の魚と比較してみましょう。
◆100グラムあたりのカロリー
- アジ……121キロカロリー
- ブリ……257キロカロリー
- サバ……201キロカロリー
- サンマ…310キロカロリー
嬉しいことに、アジのカロリーは結構低め。サンマの半分以下なので安心して食べられますよ。
魚の干物は焼くだけ簡単、栄養バッチリ!保存は酸化に注意して
干物はすでに塩分も含んでいるので焼くだけですぐに一品料理が完成!この手間がかからないのも嬉しいところです。
一般的な魚用グリルで焼く場合は、先に網を焼いて薄く油を塗っておけば魚のくっつき防止になります。冷凍していた場合は解凍すると、水分と一緒に魚のうま味が逃げてしまいます。凍ったままグリルに入れて焼き始めましょう。
また、グリルではなくフライパンで焼くと外側がカリカリに仕上がり、グリルとはひと味違った仕上がりに。どちらの場合も、焼いてから身をほぐしてパスタやチャーハンの具にすると趣の違った料理の出来上がりです。お好みでアレンジに挑戦してみてはどうでしょう。
干物は腐りにくいからといって、冷蔵庫で長く保存すると酸化して味が落ちてしまいます。すぐに食べない場合には、アルミホイルで包み、さらにラップで密封してから冷凍します。
アルミホイルが冷凍を早めてくれます。冷蔵に入れる場合も、温度の変化が少ない奥まったスペースに入れるようにしましょう。
魚の干物や缶詰は栄養価がキープされている場合が多い
魚を保存食として食べる干物や缶詰。干物の栄養価は、生で食べるよりも多くなっていることは先述の通りですが、缶詰はどうでしょう?
昭和初期から日本でも一般的に食べられてたという缶詰。現代では、その加工技術も高まり栄養価は大きく損なわずに、しかもおいしく食べられるものがたくさんあります。
魚肉は主にタンパク質でできています。これは缶詰になっても栄養価は変わりません。DHAなどの不飽和脂肪酸も酸化しません。
ミネラル分やビタミン類は缶詰の汁に溶け出しているので、調理の際は煮汁も一緒に使うと無駄なく栄養を摂ることができます。
塩分や油分を使わないツナやサバなどは、生で調理する手間がない分手軽に使えます。新鮮な魚は価格の上昇傾向もありますから、缶詰を使う方が家計にも優しいですよね。
生の新鮮な魚を使うか、缶詰で手軽に使うか。メニューや好みで使い分けてみてはいかがでしょうか。
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