小学校で起こっている学級崩壊は立て直し可能?その方法とは
2017.9.6
現在小学校で起こっている学級崩壊・・・自分の子供のクラスがそうだったら親として愕然とするのではないでしょうか?
学級崩壊は立て直し可能なの?担任の先生次第?親としてできることは?
小学校の学級崩壊の現実と立て直しを試みた先生の体験談をまとめてみました。
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この記事の概要
小学校の学級崩壊の立て直しは、ルールを守ることから始まる
学級崩壊を立て直すためのルール
○人の話を最後まで聞く
連絡や指示を出すときには、最後まで静かに聞くことを約束させます。指示はできるだけ具体的に短い時間で説明します。きちんとできたら、すぐに「静かに聞いてくれて話しやすかった。おかげで時間も短くすんだ。うれしいよ」と必ずほめるようにします。
指示がはっきりしないと、はっきりしないから動けない→動けないのに怒られるという構図になってしまいます。何をしたらよいかわからないときに子どもたちは不安になって騒ぎ出します。なので、具体的に分かりやすい指示が必要なのです。
ルールを守ることの大切さを教え、その日一日守れたかどうかを必ず帰りの会などで確認し、できたときには褒め、できなかったときには次にどうすればよいかを子供たちに考えさせることが必要です。
教師が不適切な行動を一つ一つ取りあげて、教えていくことによってクラスの雰囲気はまったく別のものへと変化していきます。
息子の小学校のクラスが学級崩壊…先生が立て直し宣言!
2年生になって初めての参観日。息子のクラスが誰の目から見ても明らかな学級崩壊の状態でした。
授業中なのに、1人の子は教室内をブラブラ、何かをひっくり返したり戻したり、大きな箱に入ってそこからみんなを眺めてみたり。
大勢の親たちが参観に来ているにも関わらず、ずっとそんなことをしているので、そのうち別の子も同じようなことをし始めました。すると、いい加減にしろ!!!と、担任の怒鳴り声が教室に響きました。
席を離れてうろうろしていた子も、あまりの迫力に一度は席に戻りました。そして、あまりの光景に唖然としていた父兄も、先生の迫力に驚きました。
続く懇談では、多くの父兄が参加し先生の話を聞きました。
「こんな学校に来てしまい、毎日後悔してました。教壇に立つ苦痛を少しでも想像できますか?」と、先生は静かに言いました。
父兄もただうつむくしかできません。
「でも私は大きな声を上げても、このクラスを絶対に立て直します。そして、 生徒に自信を持たせて、必ず学年で一番勉強のできるクラスにしてみせます」と、先生は父兄を前に宣言しました。
有名な先生が提唱している小学校の学級崩壊の立て直し方法とは?
学級崩壊や、人間関係がこじれる原因には以下のような理由があります。
- 自信がない
- 自己表現するスキルがない
- 自己表現できる機会がない
- 子供同士の人間関係の構築ができていない
これらができないがゆえに、ゆがんだ自己表現として暴力・破壊が表に現れることがあります。
考えてみると、我が家の2歳児のイヤイヤ期も、うまく言葉が出ず自分の思いが伝わらないためにイライラを溜め、イヤイヤしていると感じていましたが、それと似ていると思います。
自分の思いがちゃんと伝わらない時、人は暴れたり、相手が嫌がる行動をして、自己表現するのでしょう。テレビなどでも見かける有名な先生は、この解決方法として「言葉で伝えることのスキルアップ」を重視しているのです。
例えば
- ほめることで、安心感、自己肯定感を高める
- 自分自身の成長を知り、自分と向き合う
- ディベートを体験し自己表現のスキルを高める
ということを提唱しています。
小学校の学級崩壊は進級によって立て直しができる?
教師をしています。これまで、4年生の時にかなり荒れていたというクラスを5年生で受け持つことが何度かありました。というか、何の問題もない5年生を担当したことはありません。
何か問題があるときしか呼ばれないんです。落ち着いた4年生を高学年に送り、次の5年生担任が「やりやすい」と言うのを聞きながら、私はその人が担任していた後の2年生でかなり苦戦したこともあります。
でも、意外かもしれませんが「4年生の時に荒れた後の5年生」は、立て直すのはまだ楽なほうなんです。それは、実は子どもたち自身も進級をきっかけにやり直したいと思っているからです。
私自身が先輩の先生から教えられ、そして若い先生たちに伝えている大事なことに「子どもたちはみんな良くなりたいと思っている」ということがあります。
どんなに荒れた子どもでも、生活態度の悪い子どもでも、勉強が大嫌いな子どもでも、心のそこでは良くなりたいと願っているんです。
だから進級して、担任が替わる時期に「今までとは違う自分」「今までとは違うクラス」になれるかもしれないという期待がどの子にもあるんだと思います。
そういう子どもたちの担任になったら、子どもたちの期待を裏切らないような学級運営をして、クラスを立て直していくことができるのです。
小学校の学級崩壊・・・低学年と高学年でも違うんです
今や学級崩壊は珍しいことではありません。各小学校で、1~2クラスは崩壊していてもおかしくないようです。
この前見学に行った6年生のクラスでは、授業中に先生が一方的にひとりでしゃべり、ほとんどの生徒が聞いていませんでした。教室の後ろのほうでは生徒たちがトランプしていたり、マンガを読んでいたり、イヤフォンで音楽を聴いたりと、まさに驚くべき状況でした。
低学年でもクラスがざわざわと騒がしい、ふらふら立ち歩く、勝手に教室から出ていくといった状況がみられます。まるでドラマかと思いますが、これが現実なのです。
どうしてこんなことが起こっているのかというと、低学年の場合は、それぞれの子供がわがまま言ったり、自分だけ見てほしい、かまってほしいという子がたくさんいます。
先生が注意すると、先生はあの子ばっかりひいきしている、私も悪いことをすればかまってもらえると思い、連鎖的に広がることで収集が付かなくなり、学級が崩壊していくことになります。
高学年の場合は、勉強や日々の生活のストレスや、大人たちが言う「正論」への反発が態度に現われ、学級崩壊へとつながっていくのです。
- 生活と文化