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栄養の吸収をよくするには、よく噛んだほうがいいんです!

2017.8.23

栄養の吸収を助けるためには、口の中で食べ物をよく噛んだほうがよいということは皆さんご存知ですよね?

でも、その仕組みをしっかりと理解されている方はいらっしゃいますか?

食べ物をしっかりと咀嚼して体内に取り込むことは栄養の消化吸収をよくするということだけではない他の働きもあるのです。

毎日絶対に何か食べなくては生きてはいけません。まずは自分がどの位食べ物を噛み砕いているのか数えてみてください!どの位噛めていましたか?

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栄養の吸収を高めるにはよく噛んだほうがいいと言われるのはどうして?

食べ物は消化吸収されて始めて体を動かすエネルギーとなりますが、摂取した食べ物すべてが消化吸収され栄養分になるわけではありません。その時の自分の健康状態や、食べ物のバランスなどによって、吸収率は変化してしまいます。

消化吸収には3種類あります。
物理的消化
科学的消化
生物的消化
です。

物理的消化とは、食べ物を嚙み砕きながら唾液と食べ物を合わせて消化しやすくするということです。化学的消化は、胃の中で消化されることをさし、口の中で物理的消化をさせた食べ物を消化酵素などで「科学的消化」させます。

生物的消化については、物理的消化や化学的消化で消化しきれなかった食べ物を、大腸内の細菌によって消化分解させることを指します。食べ物を口に入れた時に、よく噛んで物理的消化させないと胃や腸に負担をかけることになるんですね。

栄養の吸収をより良くするためにはよく噛んだほうがいいと聞くけど、どの位噛むといいの?

よく噛んで食べ物を細かくするだけではダメなのです。噛んだ時に「食べ物」と「唾液」が混ざり合わさらないと意味がありません。ですから、「噛み砕く」と言うよりも、歯で食べ物を「すりつぶす」と意識した方がよいかもしれません。

食べ物を口に入れてから飲み込むまでに自分が、どの位咀嚼しているかを数えたことはありますか?私は10回も噛んでいませんでした。それでは、食べ物を口に入れてから何回くらい咀嚼したらよいのでしょうか?

推奨されるのは「30回」だそうです。ご飯一口を、30回噛むのってかなり疲れるんですよ!それを一回の食事で、食べ物を口に運ぶたびに30回づづ噛むのですから、かなりの運動量と時間になります。

でも、このくらい口の中で噛み砕き、唾液とすり合わせなければ、胃と腸に負担がかかっているのだと改めて思いました。せっかく食べた食べ物ですから、同じ量を食べてもよく噛んだ方が、栄養の吸収率がよくなるのなら、食べ物を噛む回数に気を付けながら食べたいですよね。

栄養の消化吸収を助けるためによく噛んだほうがよい!それに満腹中枢をすぐに満たすことができます

物理的消化、すなわち「口に入れた食べ物をよく噛む」ことは、栄養の消化吸収をよくするためだけではなく、ダイエット効果も得られるようになります。口の中に入れた食べ物をよく噛むと、脳の「まんぷく中枢」を刺激し、脳が「もう、お腹いっぱいだよ」と言うサインを出します。

なにかを食べると必ず血糖値が上昇します。血糖値が上昇しますがそれには少し時間がかかります。ですから、あまり噛まずに食べ物を飲み込んでしまうと、血糖値が上昇する前にまんぷく以上食べてしまうのです。

「もう、お腹がいっぱいで食べられない」と感じるのは、胃の中にたくさん食べ物が入ったからではなく、まんぷく中枢が血糖値の上昇をすることにより「お腹がいっぱい」と認識するわけです。

よく噛むことは歯や、アゴ周辺の成長と発育の手助けになります

成長期真っただ中の子供にも「よく噛んで食べる」ことはとても大事なことです。

アゴや、口、歯、舌、喉などの成長を促進させ、強くさせることができます。やわらかくよく噛まなくても飲み込みやすいものばかり摂取していると、口周辺の発達を促すことができません。

子供でも、口周辺の筋肉が発達しないことにより口のしまりが悪くなって「睡眠時無呼吸症候群」を発症することもあるようです。手軽に栄養をチャージできるというゼリー状の食品がありますが、あくまでも「補助食品」であって、ゼリーで栄養が摂れるわけではありません。

「食べ物」をしっかりと咀嚼し、唾液と混ぜ合わせて胃に送り込む食事を心掛けましょう。また、「食べること = 栄養を摂取している」と認識されています。もちろん、私たちが生きていく上で欠かせない栄養素を摂取しているのですが、それと同時に「異物」を体内に取り込んでいることにもなります。

ですから、体からすると「有害物質」である食べ物をそのまま胃の中へ入れてしまうのは大変危険な事なのです!しっかりと咀嚼をして小さな分子にしてから胃へ送り込むということが大切になります。

口の中で食べ物をしっかりと噛んで「異物」を唾液で包んでから、胃の中へ送り込めば体内で「有害物質」だと認識されずに済むということにもつながります。

よく噛んで食べることを習慣にしたいですね

「ご飯をよく噛んで食べなさい」と、子供の頃にお母さんから食事のたびに言われていました。皆さんはいかがですか?

でも「ご飯」すなわち「白米」もどちらかと言うと「やわらかい食べ物」の部類に入るようです。昔の人は「玄米」を食べていましたから、一回の食事に約一時間もの時間をかけていたようです。しっかりと咀嚼し、丁寧に噛み砕き飲み込んでいたのでしょうね。

ちなみに私たちが今一回の食事にかける時間は平均で約12分程度だとか。「早食い」なのか「食べ物がやわらかい」のか「時間に追われている」からなのかはわかりませんが、一日に一回でいいからしっかりと食事に向かい合う時間が欲しいですね。

今、忙しく時間に追われている人が多いと思いますが、一日の食事での一口でもいいから30回ゆっくり噛んでご飯を食べてみませんか?

 - 科学